英国と欧州連合(EU)は、英国領北アイルランドの物流の取り決めについて合意に達した。英国のEU離脱以降、時に両者の関係を険悪にさせていた争いに終止符を打ち、関係改善に向けた道筋を整えた。
スナク英首相とフォンデアライエン欧州委員長は27日、英国とEUが離脱合意の一部として結んだ北アイルランド議定書(プロトコル)の文言変更で合意に至ったと発表した。プロトコルでは北アイルランドと英本土の物流・通関規則が定められていた。
スナク氏は今回の合意を「決定的な瞬間」だと表現。フォンデアライエン氏は「特別」だとし、全ての関係者にとって「永続的な」解決策になると語った。
フォンデアライエン氏との共同記者会見に臨んだスナク氏は、「この合意は英国全体の円滑な物流を実現させ、英国内の北アイルランドの地位を保護し、北アイルランド市民の主権を守る」と主張した。

北アイルランド巡るEUとの合意を説明するスナク英首相
Source: Bloomberg
昨年10月の就任以来、EUとの関係改善を探ってきたスナク首相にとって、今回の合意は勝利を意味する。金融サービスや安全保障、科学・研究、移民などの分野で英・EU間の協力強化につながる可能性もある。
スナク氏は今後、下院で合意を説明。一方、欧州委員会はシェフチョビッチ副委員長(機関間関係・先見性担当)が27日午後に加盟国に報告する。
ただ、スナク氏にとっては、北アイルランドの親英派や自ら率いる与党・保守党のEU懐疑派に合意を受け入れさせるという大仕事がまだ残る。両勢力は先週時点で合意の承認を拒んでいた。スナク氏は27日、これらの勢力は合意の詳細を「時間をかけて慎重に」検討することになるだろうと述べた。
原題: UK and EU Seal ‘Decisive Breakthrough’ on Northern Ireland(抜粋)
(第2段落以降に情報を加えます)
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