10日の外国為替市場で、円は対ユーロで2008年以来の安値を付けた。米消費者物価指数（ＣＰＩ）統計発表後に下げ幅を拡大。対ドルでも下げており、市場では日本の当局者による口先介入への警戒が広がっている。
円は対ユーロで一時0.9％安の１ユーロ＝159円21銭。対ポンドでも0.8％安の１ポンド＝184円24銭と、2015年12月以来の水準に下落した。米ＣＰＩデータでは、連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）が９月の会合で金利を維持する可能性が示された。円はドルに対して、ＣＰＩ発表直後は上昇したが、その後下げに転じて一時0.4％安の１ドル＝144円29銭。145円も見えてきている。
米ＣＰＩ、コア指数は前月比0.2％上昇－２カ月連続で低い伸び (1)
ジェフリーズのストラテジスト、ブラッド・ベクテル氏は円の動きを巡り「債券のボラティリティー低下やジャクソンホール会合までイベントリスクがなくなったことによるものだ。従って、これにはキャリーの側面がある」と指摘。円は対ユーロで160円に下落すると、同氏は予想している。
原題： Yen Dips to Weakest Since 2008 Against Euro, Eyes 145 Per Dollar、Yen Falls To Lowest Since 2015 Versus Pound as Equities Rise（抜粋）
(第２段落に円の対ポンド相場に関する記述を加えます)
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