ユーロ圏の銀行は1-3月(第1四半期)に予想以上に融資を抑制した。2日公表された欧州中央銀行(ECB)の銀行融資調査で明らかになった。借り入れコストの急上昇や金融セクターの混乱が影響した。ECBに利上げペースの減速を求める見方は一段と強まりそうだ。
ECBは与信基準が1-3月に「さらに相当きつくなった」と指摘。「企業への融資と住宅購入向けの融資は銀行が前四半期に予想していた以上に引き締められ、融資動向の継続的な弱さが示唆される」との認識も示した。
Euro-Area Banks Are Curbing Credit
Source: European Central Bank
企業からの純需要は銀行が前四半期に予測した以上に減少し、世界金融危機以降で最も落ち込んだという。
また、同日発表された3月のユーロ圏の通貨供給量である拡大M3(現金、要求払い預金、 定期貯蓄性預金、投資信託の一部)は前年同月比2.5%増と、2014年10月以来の小さな伸びにとどまった。
3月のユーロ圏M3マネーサプライ:統計概要(表)
ECB当局者は銀行へのストレスがもたらす金融環境の引き締まりを示す証拠があれば4日発表の金融政策判断で、より小幅な利上げが促される可能性を示唆している。市場では0.25あるいは0.5ポイントどちらかの利上げが見込まれている。
原題: ECB Says Euro-Area Banks Curbed Credit by More Than Expected (2)(抜粋)
(詳細を加えて更新します)
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