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上値重い、米景気後退やインフレ収束遅延を警戒=今週の東京株式市場 - ロイター (Reuters Japan)

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[東京 10日 ロイター] - 今週の東京株式市場は、上値の重い展開が想定されている。米国の景気懸念が広がる中、原油価格が上昇基調にありインフレの再燃や収束の遅れなどのリスクも警戒されている。米消費者物価指数(CPI)などの経済指標や連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(3月21─22日開催分)の発表が予定され、イベント通過に伴い相場は振れやすいとみられている。

日経平均の予想レンジは2万7000円─2万8000円。

<りそなアセットマネジメント 運用戦略部チーフ・ストラテジスト 黒瀬浩一氏>

「米景気の陰りが意識される中、米経済指標やFOMC議事要旨の発表が予定されており、不安定な値動きになりそうだ。ただ、相場の上下はあっても短期的だろう。シリコンバレー銀行の経営破綻以降の金融不安からの安心感でいったん戻ったところ、景気不安から売り直され、結局レンジ内での動きにとどまっている」

「市場では、米連邦準備理事会(FRB)がインフレを抑制するために本当に景気を犠牲にするかどうかを巡って見方が割れている。FOMC議事要旨に、インフレ最優先の姿勢を見直す余地があるとの意見があれば、株価にはポジティブだろう。金融不安はいったん落ち着いたが、貸し渋りの広がりなどで景気への悪影響が広がらないかには引き続き注意が必要だ」

<松井証券 シニアマーケットアナリスト 窪田朋一郎氏>

「弱含むと見込んでいる。このところの株価には早期の利上げ停止・利下げへの期待が先行していたが、石油輸出国機構(OPEC)プラスの減産を受けて原油が強含んでおり、FRBは景気は減速しているから緩和に傾くとは短絡的には考えにくくなっている」

「米景気の減速への警戒感が改めて強まってきている。レンジ相場の上限を試した後だけに今度は下値を模索しそうで、日経平均は2万7000円程度までの下げ余地はあるのではないか」

「市場の関心が米金融政策から景気の先行きにシフトする中、米CPIの注目度は以前に比べると下がりつつあるが、インフレの低下が順調でないようなら嫌気されるリスクがくすぶる。国内では植田和男氏が日銀総裁に就任し、発言機会があるとしても大きなサプライズは見込んでいない」

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