
ホンダと米ゼネラル・モーターズ(GM)は5日、量販価格帯の電気自動車(EV)を共同開発し、2027年以降に世界で発売すると発表した。両社で車台や生産設備の共通化も進めていく。新たに開発するEVの価格は300万円台からとなる見通し。ホンダはこれまで北米限定だったGMとの提携関係を世界に広げ、電動車シフトを加速する。
GMが開発したリチウムイオン電池「アルティウム」を使い、車両を共同開発する。ホンダはまず北米にある自社工場で生産したEVを同地域で発売する。その後、日本や中国、欧州などに販売エリアを拡大していく方針だ。

新型EVでは生産設備の共通化を進めていくことで、日本や米国、中国などにある両社の世界の工場でも生産できるようにする。
ホンダとGMは27年以降、小型多目的スポーツ車(SUV)を含む複数の車種を数年間にわたって市場に投入していく計画だ。累計数百万台の生産を目指す。協業による開発コストの削減や、生産規模の拡大による量産効果を生かし「量販価格帯の市場を開拓していく」(ホンダ)考えだ。
ホンダは21年6月、GMと共同開発した大型SUVタイプのEV「プロローグ」を24年に北米で販売すると発表した。だが27年以降に発売するEVにはプロローグとは別に新たに開発する車台を採用する。
共同開発する新型EVの価格帯は、GMが23年に販売予定の小型SUV「シボレーエクイノックス」(3万ドル前後、約360万円)より低価格帯となる見通しだ。300万円台はEVとしては中価格帯だ。
日産自動車が発売するEV「アリア」や米テスラの主力車「モデル3」は500万円台半ばで、ホンダが20年に発売した初の量産EV「ホンダe」は約450万円だった。中国メーカーなどが展開する格安EVに比べると価格は高いが、ホンダはより幅広い顧客層に自社のEVを訴求できるとみる。

ホンダの三部敏宏社長は5日、「ホンダとGMは世界でのEV販売台数を飛躍的に伸ばすため、これまでの技術協力をさらに強くする」とのコメントを発表した。一方、GMのメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は同日、「両社の協業で、それぞれが単独で取り組むより早く世界中にEVを提供できる」とした。
今後、ホンダとGMはEV向けの電池技術でも協業も深化させていく方針も明らかにした。今は両社がそれぞれ進めている全固体電池などの次世代電池の開発などでも連携を深めていく可能性がある。
ホンダとGMは電動車や自動運転分野で段階的に提携関係を深めてきた。13年に燃料電池車(FCV)の開発で提携したことを皮切りに、18年にはホンダがGMの自動運転の開発子会社、GMクルーズへの出資を発表した。
ホンダは40年に乗用車の新車の全てをEVかFCVにする方針を掲げている。電動化へのシフトを進めており、22年3月にはソニーグループとEV事業で提携し、共同出資会社を設立することも発表している。
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