トルコで借り入れコストが急上昇している。利下げを推し進めるエルドアン大統領の取り組みが裏目に出始めた。
トルコ中央銀行が9月に利下げを開始して以来、10年物トルコ国債利回りは7ポイント余り上昇し、29日には過去最高の24.9%に達した。政策金利である1週間物レポ金利を10ポイント以上上回り、上乗せ幅は過去最大となった。
国債利回り急伸の背景で、投資家は過去10年で最高付近にあるインフレ率を抑制するには金融政策が緩和的過ぎると懸念している。エルドアン大統領は先週、 異例の措置を発表してリラ相場を下支えしたが、国債利回りの上昇抑制にはほとんど効かなかった。
30日の外国為替市場で、トルコ・リラは一時5.8%安の1ドル=13.4262リラと4日続落。20日に18.3633リラの過去最安値を付けてから先週には10.2512リラまで持ち直したが、この上昇分を縮小しつつある。10年債利回りは28ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し24.5%。
一方、トルコ商工会議所・商品取引所連合のリファト・ヒサルチクリオール会頭は、一部の銀行貸出金利は35%にまで上昇したと今週ドゥンヤ紙に語った。中銀のデータによると、利下げサイクル開始前は加重平均で21%前後だった。
原題:
Erdogan’s Push for Low Rates Backfires as Borrowing Costs Soar(抜粋)
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