トルコ・リラのトレーダーらは、同国の金融に大きな混乱を招きかねないウイサル中央銀行総裁の更迭とアルバイラク財務相の辞任を織り込もうと身構えている。
エルドアン大統領は週末にトルコ中銀総裁を解任。リラは一連の利上げにもかかわらず下落に歯止めがかからず、対ドルで今年に入り約30%下げている。中銀が10月の会合で政策金利を据え置いたことを受け、下落ペースが加速した。さらに8日夜には、アルバイラク財務相が健康問題を理由に辞任するとインスタグラムで公表した。

ウイサル氏の後任にはアーバル前財務相が就くが、金融政策が一段とタカ派的方向に向かわない限り、リラが下げ止まる可能性は低いと多くのトレーダーは考えている。トルコは2桁のインフレと経常赤字を抱え、外貨準備も縮小している。
ゴールドマン・サックス・グループのエコノミスト、ムラト・ウヌル、クレメンス・グラフ両氏はリポートで、「政策の大幅な変更が伴わない限り」、通貨、インフレ、外貨準備のトレンドが変わる公算は小さいとの見方を示した。
新興市場調査会社Tellimerの株式戦略責任者、ハスネン・マリク氏(ドバイ在勤)は「リラはさらに下落する可能性が高い。引き締めはひそかにすでに進行中で、インフレに対処する必要をそれは認めるものだ。誰が中銀を率いるかにかかわらず、遅かれ早かれかなりの利上げをそれは意味する」と分析した。
米大統領選でのバイデン前副大統領の 勝利がリラに有利に働きそうにない。新政権下で米国とトルコとの関係が冷え込むのではないかとトレーダーは懸念している。
原題: Lira Traders Brace as Central Banker Fired, Minister Quits (1)(抜粋)
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